第1回 ボルドー大学滞在選手権
ボルドー大学数学科
4月某日、愛欲の町フランスはボルドーにて、ボルドー大学滞在選手権が開催された。
独自のアルゴリズムを開発中のおっさんは招待選手として参加することとなった。 昨年
の暮れから大会への特別参加(1ヶ月間)を要請されていたおっさんだったが、家族を連れて行けるのか
行けないのかでもめにもめ、結局1人で2週間だけ参加することに決定、
意気揚々と現地へ乗り込んだ。 情熱の研究者マリ・オングと、アブのグラル教授に連れ
られ早々とボルドー大学の数学科へ到着。 さっそく激しいバトルが開始された。 今回おっさん
が持ち込んだアルゴリズムは、今までにない斬新なもので、二人を完全に圧倒。 アブの
グラル教授はその場で棄権を宣言し、家族の待つマイホームへ直行した。 情熱のマリ・オング
も戦闘意欲を完全に失い、おっさんに共同研究を持ちかけるほどに。 おっさんはその提
案を
あっさり承諾。 かくしておっさんとマリ・オングの夢のタッグが実現した。 そうして激しい
アルゴリズム開発の毎日が始まった。 朝は9時頃からボチボチと戦い始め、
昼飯時にはみんなで仲良くサンドイッチを池のほとりで食べ、その後はコーヒータイムで
リラックス。 夕方6時には戦いを終えて夜の街へと消え、ワインをグビグビ飲
んでリラックス、それからボチボチ晩御飯、もちろん続けてバーで飲み、
夜中にようやく宿舎へ戻るという、まるで毎日が週末のような激しい日々を送った。 大
会も終わりに近づいた頃、旅に出るとかならず病気になるおっさんが、期待通り
変なウイルスに感染。 昼に食べたKEBABを豪快に吐き出し、寒気をおぼえてブルブルと震
えだした。 パートナーのマリ・オングがカモミールティーを浴びせておっさんの回復を狙うが、
全く効果がない。 とそのとき、今大会屈指のプレイヤー、タバコ臭いタクシーの運ちゃ
んが飛び出した! そして、苦しむおっさんをタクシーに詰め込み一気に空港へ。 すると、
そこには、
ヨガでウォーミングアップをする怪鳥ハーンがいた! 運ちゃんはおっさんをハーンの
背中に放り投げてガッツポーズ。 そこで運ちゃんの優勝が決定。 マリ・オングは悔し涙で枕を
ぬらした。 病気で弱ったおっさんは怪鳥ハーンに乗ってミシガンへ戻り、病院へ直行。
CTスキャンまでとったにもかかわらず、「特に異常ねーよ。ほっときゃ治るよ」と
言われ、食卓を叩いて悔しがった。
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