平成18年4月3日のインタビュー

西川氏 最近どうですか?

おっさん まぁ、ぼちぼちやな。

西川氏 早速ですが、今年でKOBY国際 学院でのアルバイト歴が10年になったそうじゃないですか。

おっさん そうみたいやな。

西川氏 どうですか、この10年を振り返ってみて。

おっさん そんなもん、ただ長いというだけの話やがな。  まあ、クビにならずに10年勤め続けたという点では目出度いことかもしれんけども、 しょせんアルバイトやからなあ。

西川氏 まあ、バイトはバイトですけども、 ベテランアルバイターということで。 とりあえずはまあ、おめでとうございます。

おっさん はいはい。 ほな、早よインタビューせえや。

西川氏 (何を偉そうに) はいはい。  それでは最近の裕之進氏についてお聞きしたいと思いますが。 アメリカの幼稚園に通い始めて もう半年ぐらいですよね。 もう英語は大丈夫ですか?

おっさん アホか。 全然大丈夫とちゃうがな。  未だに先生が何言うてるか分からんし、友達と会話もでけへんがな。 

西川氏 ええっ? そうなんですか。 

おっさん 何を驚いとんねん。 そんなもんやがな。  子供やからいうて、英語がすぐ身に付くと思ってたら、それは大きな大間違いじゃ。

西川氏 (「大きな大間違い」、 いわゆる冗長な表現の典型やな)

おっさん 毎日午前中だけ英語の幼稚園に 行ってて、後は全部テレビも会話も日本語やし、しかも 家でも英語の勉強なんかしてないんやから、そんなすぐに上達するかいな。 幼稚園に 入る前に、 ESL(幼稚園内の英語補習授業)の先生が「子供は言葉をすぐに覚えまーす。  一ヶ月ぅーで英語をペラペーラ喋りまーす!」などと言うてたが、 そんなアホなってなもんや。 そのときは、とりあえず「そうでーすか! どーも、ありがーと!」って 言うといたけどな。 

西川氏 (1ヶ月は極端やと思うが、あんたのやり方にも 問題あるで。 家でも英語の勉強をしたらええがな!)

おっさん まあ、 アメリカ人の子供らと対等に話できるまで、最低1年は かかるやろ。 ひょっとしたらそれ以上かもしれん。 でも、そんなん長い人生 の中でいえば、無視できるくらい短い期間や。 大したことあれへん。  恐らく大人になる頃にはもう記憶に残ってないやろ。 事実、 小さい頃から米国で育った 日本人の若者達に聞くと、最初は英語を知らんかったわけやから苦労はしてるはずとは 言いつつも、英語に関する辛い思い出というか記憶が さっぱり無いらしい。 

西川氏 (それは一概には言えんやろ) まあ、そ うなのかもしれませんけど、 英語の勉強はした方がいいんじゃないでしょうか?

おっさん お前はウルサイやっちゃなあ。 英語よりも 日本語やっちゅーねん。 

西川氏 いや、そうですけど、ちょっとぐらいは、

おっさん ほんま、うっるさいのう。  家で勉強せんでも、英語で100まで数えられるようになってるし、 挨拶もビビらずにできるようになったし、それなりに成長はしとるっちゅーねん。  何の成長もしてなかったら心配もするけど、ちょっとずつでも成長はしとるんやから、 それでええやんけ。

西川氏 (それやったらまあええけども.....) そうですか。  じゃあ、英語の幼稚園には嫌がらずに行ってるわけですね。

おっさん まあ、だいたいはそうや。 時々、 行きたくないとか言うことはあるけどもな。 幼稚園の先生に聞くと、意地悪されても言い返せなくて 涙を流してたことがあったらしい。 

西川氏 ほらっ! かわいそうじゃないですかー。  もっと英語を教えてあげたらどうなんですかー! 

おっさん じゃかまらっしゃーい!  人の子供つかまえて、かわいそうとは何ごとじゃ! 失礼なことを言うな!  そこは「ほぉー、良い経験をしてますねえ」とでも言うべきところやろ。  事実、こういう経験は大事やがな。  人の痛みが分かる人間になる為には、辛い経験というのは 避けて通ることは出来へん。  言葉が分からないことの辛さというものは、異国に来た人なら誰でも経験することやろ。  特に裕之進がこれから米国で知り合う日本人というのは、そういう人がほとんどやろう。  そのときに、その辛い経験を共有できるやないかい。 それはほんまに貴重なことやで。 

西川氏 (分かるけど、わざわざ 辛い目にあわせることはないやろ〜。 無茶苦茶やん) それはそうかもしれません けども。 親だったら助けてあげないとダメじゃないですか。

おっさん 誰が助けてないと言った!  ハゲるのもエエ加減にせい! そこはもちろんホローしとるわい。 「意地悪されたら、 スタッピッ!(Stop it!)とか、ザッツノッフェアー!(That's not fair!)などと 言いなさい。 それは 意地悪する子の為にも、絶対に言わなければならないのです。 そんなことをしてい たら人に尊敬される立派な人間には なれない、だから止めなさいよと教えてあげるのです」と言うて、 対処の方法はきっちりと教えとるわい。  そんなん当たり前やがな。 

西川氏 (フォローの仕方が変やと思うけど、もうええわ〜)  あ〜、そうですか〜。 じゃあ、いいじゃないですか、それで〜。

おっさん 何やねん、それ。 何をスネとんねん。  意味分からんわ。 とにかく、英語なんか大したもんやないんや。  現地の学校に行ってる限り、覚えるなと言っても覚えてくるんやから。  それよりも日本語や。 それを土台にして思考力を養っていかなあかんねや。  そのためにも、最近は寝る前に必ずナゾナゾをやってるんや。

西川氏 ナゾナゾなんかで思考力が 養えるんですかねえ? 聞いたことないですけど。

おっさん 聞いたことない? アホか。 それやったら 今ここで聞いたらええがな。 ナゾナゾといっても、ナゾナゾを出して 答えさせるわけではないぞ。 ナゾナゾを自分で作らせるんや。  2人で交互に自作のナゾナゾを出し合うわけや。 これは刺激的やぞ。

西川氏 5才の子供がナゾナゾを作れるんですか? 

おっさん そんなこと言うたら、全国の 5歳児から抗議が殺到するぞ。 5歳児をバカにしたらあかん。 ナゾナゾぐらい 作れるがな。 例えば、「熊やのに熊じゃないもの、なーに?」というナゾナゾを 作りよったがな。 分かるか、お前?

西川氏 熊なのに熊じゃないって、 矛盾してるじゃないですか。 熊なんでしょ? だったら熊じゃないですか。

おっさん ブブー。 間違い。  正解はゴリラや。 ゴリラは四つんばいになったら 熊みたいやからということらしい。 何とも素晴らしい発想やがな。

西川氏 無茶苦茶じゃないですか!

おっさん うるさい。  他にも、「英語みたいなDVDはなーに?」というのがあるが、 これもお前のような頭コチコチ君には分からんねやろなあ。

西川氏 英語みたいなDVD?  DVDって、あのDVDですよね。 え〜ちょっと意味が分からないんですけども。

おっさん ほれ見てみい、 やっぱりお前には分からんわ。 答えはCDや。  DVDとCDはどっちも丸くて似てるやろ。 ほんで、アルファベットはABCDやから、 英語みたいなDVDはCDということになるそうや。  どうや、この素晴らしい発想。 大したもんやで、ほんま。

西川氏 何なんですか、それ。 そんなもの 分かるわけないじゃないですか!

おっさん だあーってい! 他にも、「 やきそばパンマンやのにやきそばパンマンじゃないもの なーに?」とか、「本やのに本じゃないものなーに?」とか、 「貝やのに、10個あるものはなーに?」とか、それはもう色んなナゾナゾを作ったがな。  いつか、「5歳児的ナゾナゾ集」みたいなタイトルで本にして出してもええんちゃうかと思うくらいやで。

西川氏 (勝手に出したらええがな) へえー、 いいじゃないですか。 で、それで思考力を養えるというわけですか。

おっさん そうやがな。 ナゾナゾを考えるとき、 ぐっと考え込むがな。 テレビ見たり、走り回って遊んでるだけでは、それほど 脳ミソをグルグル回すことはないがな。 やっぱりこう、脳ミソをグルグルと フル回転させて何かを考え出すということを やらんとな。 

西川氏 (それやったら、ナゾナゾを出してあげて、 それを考えさせるのも同じことやがな)

おっさん ほんで、何より素晴らしいのは、決して「作れない」と言わずに 取り敢えず何か作るところや。 中身はともかく、とにかくやってしまうというのはええことや。  大人でもこれができん者が多いやろ。 考えすぎるからなのか、臆病なのか、 怠け者なのか、人に言えない事情があるのか分からんが、やると言ったことすら出来ないというか、 やらへん人間が多いがな。 とにかくやれることをやっていくことや。  まずはやらんと、何も始まれへんがな。 

西川氏 (意味分からんけど) まあ、そう言われればそうなのかもしれませんが。 

おっさん かもしれないではなくて、そうなんや。  だから、ナゾナゾを作ることは素晴らしいことなんや。 お前も何か 1つ作ってみろ!

西川氏 ええっ?

おっさん どうせ何も作られへんねやろ。  突然言われても出来ないとか、時間があれば出来るとか、 なんじゃかんじゃ言い訳して、何も作れなかったら恥ずかしいから初めから 作ろうともしない。 そのくせ、人が作ったものには 無茶苦茶だとか意味不明だとか言って文句をつける。 うわぁ〜、そんなん最低やがなー。  最も低いどころか、もうメチャクチャ低いがなー。   う〜わ、低ぅ〜。 もっとたくさん食べて大きくなれよー。

西川氏 (ほんま腹の立つ言い方しよるなあ、 このおっさん) 何を言ってるんですか、誰もそんなこと言ってないじゃないですか。  ナゾナゾぐらい作れますよ。 えーっと、例えば「 ハゲてないのにハゲてると言われる動物はなーに?」  それから、「ハゲているのにハゲてるかどうか分かっていない動物はなーに?」  最後に、これはナゾナゾではないですが、 「ハゲてもない人に向かってやたらハゲハゲと言う人はだーれ?」 

おっさん うぅっ、やるやんけ。 いきなり3つかいな。  う〜ん、特に最後のやつが難しいなあ.....

西川氏 (それが一番簡単やん! あんたのことやがな!)

おっさん うぅ〜ん、うぅ〜ん........

西川氏 (よし、ほな帰ろ)  それではまた10日後にお会いしましょう。 ナゾナゾの答えはそのときに。 では、 さよならー。

おっさん ちょっと待てやー、もうすぐ分かるのにぃー。 えーっと、 うぅーん........

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