平成19年4月3日のインタビュー

西川氏: 最近どうですか?

おっさん: まあ、ぼちぼちやな。

西川氏 フランスに行くそうじゃないですか。

おっさん そうやがな。 これから空港に向かう ところやがな。 残念やけども、インタビューは無しや。 ほな、行ってきまーす。

西川氏 いやいや、ちょっと待ってくださいよ。 私が車でお送りしますから、車中でインタビューをやりましょう。

おっさん ええー、そんなん、もうええがなー。

西川氏 いえいえ、これだけは必ずやらなけれ ばならないんです。 さあ、早く乗ってください。 行きますよ。

おっさん もーう。 しゃーないのう。

西川氏 それでは行きましょう!

おっさん 何を一人で張り切っとんねん。

西川氏 えー、それではまず、なぜフランスに 行くのかを教えてください。

おっさん 研究やんけ、研究。 ボルドー大学の 人らがわしのアルゴリズムに興味があるとか言うて、わしを呼び寄せるという 感じや。 まあ、招待されたということで、そういうことなら行ったろかとなったわけや。

西川氏 (なんか偉そうな態度やなあ) そう ですか。 フランスは初めてですか?

おっさん いや。 昔に2回ほど行ってるで。 最初は、15年前にパリで一泊、それから9年前にマルセイユに一ヶ月くらい。 マルセイユ は、これまた研究関係やったなあ。 懐かしいなあ。

西川氏 フランス語はできるんですか?

おっさん 出来へん、出来へん。 実は大学のと きにフランス語のクラスを取ってたけど、もう何も覚えてへんわ。 残ってるのは、 村上ショージのギャグぐらいのもんや。

西川氏 ああ、あの マドモアゼー ル、かき混ぜーる とかいうやつですね。 でもまあ、ちょっとぐらいは勉強して行ったほ うがいいですね。

おっさん って言われても、もうそんな時間な いがな。

西川氏 ありますよ。 飛行機の中で勉強すれば いいじゃないですか。 いい本があるんですよ。 はい、これ。 この本には、主要な表現 について、英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語の4ヶ国語の訳が載ってるんですよ。 この中から、使えそうなものを暗記すればいいんですよ。

おっさん へえ、そうなん。 おおきに、おおき に。  しかしまあ、フランスに2週間というのも、なんか邪魔臭いなあ。 あんまり外国は行きたくないなあ。

西川氏 外国に住んでる人間が何を言ってるん ですか。

おっさん 外国っていうたって、アメリカなん か外国とちゃうがな。 単純にアメリカってのはいろんな国から人間が集まる場 所やがな。 誰の国でもないがな。 だいたいからして、もともとが移民の国やねんから。 日本でテレビとか見てたら、アメリカって白人の国っていうイメージがあるかもしれんけ ども、実際住んでみたらいろんな人種がおるがな。 しかも、英語もそれぞれの訛りがあっ て、ネイティブ発音って何のことなのかも分からんがな。

西川氏 それは、アナーバーのような大学の町 だからじゃないですか。 学生やら研究者やらで外国人が多く出入りしますから。 他の町 へ行けばちょっと違うと思いますけどね。

おっさん それはお前の思い過ごしや。 現にアメリ カは移民の国やがな。 クジで永住権を与えるような国やねんから。 そんな国が他に あるかっちゅーねん。  まあ、そのうち黒人の大統領、アジア人の大統領が出てきて、 ほんまにアメリカがみんなの国として見られるときが来るやろう。

西川氏 まあ、考えてみれば、おっさんはアメ リカに住んでいながら、全然アメリカ生活をエンジョイしてませんよね。 テレビも見な いし、新聞も読まないし、スポーツ観戦にも行かないし、バーベキューもしないし、子供にも英語を覚えさせないし。 ある意味、ことごとくアメリカを無視してますよね。 

おっさん 何を言うとんねんな。 わしはただ、アメリカに住む日本人として、まあ何というか、新しいスタイル を作ろうと思ってるだけや。 「アメリカに長く住んでいる日本人」のイメージを変えて やろうと思うんや。 特に子供やな。 子供が将来大きくなったときに、 日本の友人に「お前、ほんまにアメリカで生まれ育ったんか?」とか「 アメリカにおったのに、何でそんなこと知ってんねん!」とか、そういう突っ込みを されるようになって欲しいんや。 アメリカ長いから日本に馴染めないとか、日本語が中 途半端とか、英語がペラペラとか、そういうのんとは違う種類の、ほんまもんの日本人に育てたいんや。 そして、うちの子がモデルとなって、将来はそういう育て方が主流になっていくんや。 アメリカというEverybodyの国で、立派な日本人を育てるんや。 日本人を育てるんやから、 英語なんかどうでもええ。 米国の義務教育はしゃーないから受けさせるが、だいたいで ええ。 英語よりも漢字やし、算数なんかもまずは日本語で勉強するんや。 その 後に「これって英語で何て言うんかなあ」という感じで英語に入ればいい。 それが 日本人というものや。 アメリカ長い日本人は「これって日本語で何て言うのかなあ」となるわ けやから、その完全に逆を行こうというわけや。 日本人は まず日本語でいろんなことを勉強し、それから「これ英語で何て言うの?」となるんや。 この順番をどこまで守れるか。 それが問題なんや。

西川氏 (変わっとんなあ) なるほどねえ。 まあ、そううまくいくかどうか分かりませんが、頑張ってくださいよ。

おっさん 何やそのやる気のない言い方は。 あのなあ、

西川氏 おっと、もう空港ですよ。

おっさん えっ、もう着いたんかいな。 ここか らが面白いとこやのに。

西川氏 続きはまた今度じっくりと聞かせても らいます。 じゃあ、気をつけていってきてください。

おっさん 何をどう気をつけるっちゅーねん。 それはパイロットに言うてくれ。

西川氏 (まあ、そうかもしれんけど) あっ、はいはい。 じゃあ、よーく言っておきますので。

おっさん よっしゃ。 ほんだら、またな。

西川氏 はい、また10日後のインタビューでお 会いしましょう。 さようなら。

おっさん おーっす! (10日後って、まだフ ランスやん)

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