西川氏： 最近どうですか？
おっさん： まぁ、ぼちぼちやな。
西川氏： 来年の２月で今の仕事の契約が切れ ると聞きましたが、本当ですか？
おっさん： まあな。 ほんませわしない人生やで。 まあ、もともとの始まりが始まりやさかい、 そんなもんや。 「いつまでも、綱渡りだね、人生は」ってなもんや。 おっ、 今わしうまいこと言うたで。 ほっほっほっほ！
西川氏： （アホは気楽でいいなあ） そうで すか。 ではまた2007年のあの時のように仕事を探すわけですね。
おっさん： まあ何とかするがな。 何もなければ 豪快に失業して、新しい人生をスタートさせればええし。 わしにはやりたいことが一杯あ るさかい、それはそれでワクワクするがな。 そうなったら、アメリカにいる理由は無く なるから、日本に戻って、また新たな世界でホットな情熱を撒き散らしていくんや。
西川氏： （マジかよ） でも、そんなことに なったら残念ですよ。
おっさん： アホか。 元々、人生ってのは失敗が付 き物や。 失敗するリスクがあるからこそ燃えるし、燃えて吹き上がる情熱のマグマ こそが歴史という名の地盤を形作っていくんや。 失敗や挫折のない人生なんか、 ドラマチックの欠片もなく、何の痕跡も残さないまま忘却の彼方にキュルキュルボーンす るだけや！
西川氏： （あんまり事情を理解してないのか しら？） そう言われればそうかもしれませんが。
おっさん： そう言うたらそうに決まっとるわ！ だからこそや。 だからこそ、今この時を渾身の力を込めて生きるんや。 最近は大学生だっ て、卒業して就職できるとは限らんやろ。 だからこそ渾身の力を込めて学生生活を 送るんや。 最近は会社もいつ倒産するかわからんやろ。 だからこそ渾身の力を込め て仕事するんや。 プロスポーツやら芸能人などに至っては最初からうまくいくとは限ら んし、ましてや一生続けられる保証など無い。 だからこそ渾身の力を込めて努力する んや。 そうして全力を尽くす者にこそ栄光は訪れ、 全力を尽くした末に挫折した者にこそ次のチャンスが訪れる。 そんなもん、リスクを避けて価値ある人生を送れるはずがないやろ！
西川氏： （とにかく精神論やな） わかりま すけど、渾身の力を込めて生きるって、具体的にどうすればいいんでしょうか？
おっさん： 具材的にって、みそ汁の具みたいに言 うな！ お前はアホか！ お前のような奴は、巨大ワカメ にくるまったまま豆腐の角に足の小指ぶつけて泣きながら味噌スープでもすすっとけ！
西川氏： （もうええわ） いやあ、今日もいい話を聞かせてもらいました。 それでは今日はこの辺で。
おっさん： よっしゃ！ わしも渾身の力を込 めていったるで！ どりゃー、どりゃー！
