おっさんインタビュー


平成16年4月23日のインタビュー

西川氏 最近どうですか?

おっさん まぁ、ぼちぼちや。

西川氏 いい天気になってきましたね。

おっさん そやな、冬はもう終わりやな。 春がなかったような気がするが。

西川氏 そうでしょうか? よくわかりませんが、 そういうことにしておきましょう。

おっさん おいおい、ちょっと待てや。”そうでしょうか?”とか 言うておきながら何の根拠も示さずに流されたら、なんか わしがオカシなこと言うたみたいな印象が残るやんけ。 お前、性格悪いな。

西川氏 そうでしょうか? 何を言ってるのか わかりませんが、そういうことにしておきましょう。

おっさん もうええわ。

西川氏 有難うございます。それではインタビューを 始めましょう。

おっさん お前の方こそ何言うてるかわからんわ。

西川氏 掲示板で見かけましたが、息子さん に関西弁を教えようとしているとか。

おっさん そやで。それは大事なことやからな。

西川氏 別に標準語でもいいじゃないですか?  なぜそんなに関西弁にこだわるんですか?

おっさん お前はアホやろ? だいたいからして、 その質問の仕方がおかしいんや。誰が「標準語はあかん」って 言うたんや? 誰もそんなことは言うてないど。

西川氏 しかし、そういうことなんじゃないんですか? 標準語を話したら、関西弁に直させるらしいじゃないですか?

おっさん お前はほんまにアホやなぁ。全然答えになってない がな。言うとくけど、わしは別に標準語が嫌いやとかそんなことは 一切ないから、それだけははっきり理解しとけ。

西川氏 わかりましたよ。しかし、なぜそこまで 関西弁にこだわるのかわかりませんね。だいたい、関西に住んでる わけじゃないんですから、不自然ですよ。子供ってのは育った土地の 言葉を使うのが自然じゃないでしょうか。バカみたいですよ。

おっさん じゃかまっしゃ〜い! 誰がカバじゃ、ぼけ!

西川氏 バカと言ったんです。

おっさん どっちゃでもええわ! ほんだら逆に 聞かせてもらおう。”育った土地の言葉が自然”ということは、お前は 米国で育つ日本人の子供は皆英語だけを喋ればいいと 言うわけか?

西川氏 いやそれは、親が日本人なら 日本語も教えたいでしょうけども。

おっさん なんでや? お前、今、育つ土地の言葉が 自然やて言うたやんけ。 ほんだら、米国で育つんやから 英語でええんちゃうんけ?

西川氏 でも、せっかく親が日本人なんだから、 日本語を学んでもいいじゃないですか。ひょっとしたら、 いつか帰国することになったりとか、将来子供が日本に住みたくなるかもしれませんし。 いくら米国で育っても、 日本人であることには変わりないわけですから。ましてや、 米白人から見れば、否応無く日本人として見られますしね。 やはり、日本の文化というものを身につけておいたほうが、 米国でも住みやすくなるんじゃないでしょうか。

おっさん そういうことやんけ。同じことじゃ。 うちの子は、それに更に関西弁という付加価値がつくわけや。 それは、関西弁の両親を持った子供の特権じゃ。 そうして、日本の文化だけでなく、関西の文化というものも 身につけるわけや。関西の文化と関西弁というのは、 どうやっても切り離すことはできんのじゃ。ええか、 だいたいからして、子供に日本語を教えるのは親のエゴじゃ。 ええやんけ、米国で生まれて米国に育つんやったら 英語だけでええやないかい。本人が希望してるわけでもないのに。 勝手に押し付けてるんやないかい。違うか?

西川氏 確かに、2歳、3歳の子供が それを希望するってこと自体不可能ですからね。

おっさん ほれみてみい。だいたいなぁ、子供に 日本語を教えたいと思てる親かて、子供が英語で何か言うたら 日本語で言い直させるやろ。とにかく、家では日本語で話せって 言うてるやろ。あれと一緒じゃ。正しい関西弁のイントネーション を身に付けさせるために、わしも同じことやっとるだけじゃ。 どうせ、標準語はどこぞで学んでくるやろし、うちの 子は標準語と関西弁のバイリンガルになるってわけや。

西川氏 しかしですね、かなり滑稽ですよ。 英語と日本語の両立と標準語と関西弁の両立は、 話のレベルが違いますよ。だいいち、 そんなに頑張るほどのものじゃないですよ。

おっさん お前、アホやろ? そのレベルの違いとやらを キチンと説明してみろ。

西川氏 英語と日本語は全く違う言語ですよ。 標準語と関西弁は同じ日本語じゃないですか。 話が違いすぎますよ。

おっさん キチンと説明せいや。説明になってないがな。

西川氏 だから、同じ日本語なんですから、 標準語でいいじゃないですか。

おっさん ほんまにアホやな、お前は。 キチンと説明できんことは言うなよ。同じ日本語やからと いう理由なら、両親が関西やのにわざわざ標準語 を教える必要もないわけや。人がやってることを、 滑稽やとか、そんなに拘らなくてもとか、そんな変な顔して 言うもんやない。 両親が関西やねんから、関西弁ができて 当然やないかい。逆の方が不自然じゃ。しかも、関西弁ってやつは 簡単なもんやないんや。小さいときからイントネーションを 身につけんと、小学校になってからではもう手遅れなんや。 それは関東からの転校生とか見てて、わしもよう知っとるんや。 それになぁ、別に「おおきに」とか「すんまへん」とか「なに言うてまんねん」 とか、そんな関西弁を教えてるわけやないんや。 喋ってる言葉は、”書いたら標準語”でもええんや。 言葉自体は、年いってからいくらでも学べる。 ただ、そのイントネーションが問題なんや。「りんご」と書いても、 その読み方は関東と関西で全く違うわけや。お前もわかるやろう。

西川氏 はいはい、わかりました。そういうことにしましょう。

おっさん う〜わ、ごっつ腹立つわ。だいたいからして、 なんでそないに標準語、標準語と主張するのかもわからん。 それこそ押し付けがましいとは思わんかっちゅーねん。。。

西川氏 はいはいはい。う〜ん、でもなんか分かってきましたよ。 確かに、関西弁っていうと「まいど」とか「すんまへん」とか そういう言葉が思い浮かぶから、なにもそこまでって思ったりして しまうんですね。

おっさん せやろ。

西川氏 私も経験があるのですが、 関東にいたときに「大阪なのに、大阪弁じゃないですね。」 といわれたことがちょこちょこありました。しかし、 私は大阪弁だったんです。イントネーションは当然完璧ですよ。 ただ、向こうの人たちと話してて理解されなかったりすることがあったし (「ええおっちゃん」が理解されなかった)、若干ですが”書けば標準語”っ ぽく喋ってたんです。つまり、「すんまへん」とか「そうだんねん」 といった独特の言葉を使わなければ、大阪弁ではないと判断されたわけです。

おっさん それって、悲しい瞬間やんな〜。 あんたらがわからんやろうと思って努力してるのに、 「大阪弁じゃないんだ〜。残念だなぁ。」とか言われてな。

西川氏 まさしく。

おっさん せやろ。 わしは、その一番難しいイントネーションを子供に 身につけさせてやりたいというわけなんや。これでわしのことも理解してくれたか。

西川氏 ま、なんとなくだけどね。

おっさん そんなお前が一番不自然なんじゃ!

西川氏 はっはっは。 ほな、いにまっさ! あ、ヨイショ、あ、ヨイショ、 あ、ヨイショ、あ、忙し、あ、忙し。

おっさん お前は、谷茂か。もうええわ。



戻る

著作権について | リンクについて | 会社案内 | お問い合わせ