西川氏: 最近どうですか? おっさん: まぁ、ぼちぼちやな。 西川氏: 何だか早いですね、もうインタビュー ですね。 おっさん: ほんまやでー。 まだ、わし、やらな あかんことが山ほどあるんや。 ほんま、ちょっと辛いわ〜。 西川氏: (?) それでは早速インタビュー を始めましょう! おっさん: 辛いって言うてるのに、聞けよ、お 前。 おいっ! 西川氏: (カライ?) えーと、 おっさんは、やることが山ほどあるとカライんですか? おっさん: 何を言うとんねん? やること一杯 あって忙しい時に、こんなしょーもないインタビューやれ言われたら、誰でも辛(カラ)いに決まってるやん け。 お前はアホか? 西川氏: (アホはあんたや。 まあ、 「ツライ」も「カライ」も同じ漢字で「辛い」と書くからなあ) いや、アホ ではないですが。 じゃあ、他に、どんなときに辛(カラ)くなりますか? おっさん: そらあ、例えば お友達を失った時なんかは辛(カラ)いし、 一生懸命頑張ってもダメなとき、それはとっても辛(カラ)いし、 苦しんでいる友人を助けてあげられないときなんかは、それはもう辛(カラ)過ぎるわい な。 そして、もちろん、 忙しすぎてニッチモがサッチモでワンダフルワールドな時にインタビューされるのは、 本当に辛(カラ)いとなるわけや。 ああ、辛 (カラ)いなあ。。。 もう帰りたいなあ。 ほんま辛(カラ)いわぁー。 西川氏: (フフッ) なるほど。 それは確か に辛(カラ)そうで すね。 いや、しかし、辛(カラ)くない人生なんて、この世にあるでしょうか。 おっさん: そんなもん無いわ! 辛(カラ)くな い人生なんて、辛(カラ)くない明太子みたいなもんで、全く意味を成さんがな! 西川氏: (辛くない明太子はタラコやん。) おっさん: 人生、辛 (カラ)い思いしてなんぼってことや。 特に、若いうちに辛(カラ)い経験 をしておくことや。 うちの子供はアメリカで生まれとるけども、 幼稚園に行くまで英語の世界から隔離してたさかい、 アメリカの学校行くようになってから、それはもう辛(カラ)い思いをしたもんや。 今でもまだ、 英語は勉強中やし、まだまだこれからも辛(カラ)い思いをするやろう。 そして、いくら英語が 出来るようになっても、アメリカで 日本人として生きていれば、なんじゃかんじゃと辛(カラ)い思いをすることがある。 さらに、日本へ行けば、アメリカ生活ロングボーイとして見られて、 これまた辛(カラ)い思いをすることもあるんや。 とにかく辛(カラ)い人生を 歩むことは避けられんのや。 西川氏: (ほんま、かわいそうに) おっさん: でもなあ、子供にとってはこれらの辛(カラ)い経験こそが 財産になるんや。 これから先どんなに辛(カラ)いことがあっても、 これまで多くの辛(カラ)さを克服してきたという自信 を持って、きっといくらでも乗り越えることができるはずや。 そして、さらに、 例えば英語がわからなくて辛(カラ)い思いをしている人がいれば、 自分も同じ辛(カラ)い経験をしてきただけに、 そういう人の気持ちもよく理解できるわけや。 辛(カラ)い経験をしてこそ、人の辛(カラ) さを知ることができ、そして人間は優しくな れるんや。 とにかく、子供にはいろんな辛(カラ)い経験 をさせて やることや。 敢えて、うどんに七味を入れ、ピザにタバスコをかけ、 漬物は全部キムチにしてしまうということや。 見ていてこっちが辛(カラ)くなることもあるが、それが親としての義務っ てなもんや。 子供が辛(カラ)がってたら、一緒に辛(カラ)がってやればいい。 とに かく、出来る限り子供に辛(カラ)い経験をさせてやることや。 西川氏: (七味がどうのこうのは違うと思うけ ど) そうですね。 というこ とは、こうやってインタビューをして、おっさんが辛(カラ)い思いをするのは良いこと なんですね? おっさん: いや、わしはもう子供とちゃうから、 辛(カラ)い思いをせんでもええねん。 もー、帰れ! 忙しいんじゃ! 西川氏: (ま、こんなもんでええわ) はー い! じゃ、帰りまっす! さようならー! おっさん: えっ、ええの? なんかあっさりし とんなあ。 別にもうちょっとぐらいええで。 おい、ちょっと! 待てって! もうちょっ とぐらいええって言うとんねん! 待てやー、おーい! 西川氏: (もうええがな。わけわからんおっさ んやで、ほんま) さようならー! おっさん: おーい、待てー! 一人ぼっちになっ たら、また辛(カラ)くなるやんけー! 待ってくれやー! わしを辛(カラ)くせんと いてくれ!
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