平成18年7月13日のインタビュー

西川氏 最近どうですか?

おっさん まぁ、ぼちぼちやな。

西川氏 そちらの様子はどうですか?

おっさん まあ、OKやがな。 無事に 発表も終わったし、リラックスしてるがな。

西川氏 どうですか、(ベルギーの)ゲントという町は?

おっさん ええ感じちゃうか。  やっぱりヨーロッパは雰囲気があってええわ。 なんと言っても 建物の多くが何百年前のものやさかいに、そらあ歴史も感じられて ええわ。 そういうところはアメリカではナカナカさんやからなあ。  今日はブルージュで観光したけども、ガイドのおっちゃんが 1つ1つ「これは12世紀、これは16世紀」と、その古さをアピールしてる ところに感心したわ。 古いというのは、それだけで価値があるんやな。

西川氏 なるほど。  日本も長い歴史がありますね。

おっさん そうやで。  だから、この建物ができたときに日本は鎌倉時代やったなあとか、 その年代に相当するものを想像できる。 しゃーないけども、 アメリカ人にはそれがでけへんねんなあと思ったら、何か 変な感じがしたわ。 アメリカ人の旅行者は、この古さに対するアピールを どんな風に感じるのかなあと思ったりしたわ。 

西川氏 それは、ワオーって感じで 素直に感心するんでしょう。

おっさん まあそうやろうな。

西川氏 美味しいものは食べましたか?

おっさん まあ、とりあえず ワッフルは食べたし。

西川氏 ワッフル好きですもんね ( 昨年の11月23日のインタビュー参照)

おっさん まあな。  あと、海老クリームコロッケも食うたぞ。 これがナカナカおいしかったわ。  メインは一番安いラザーニアにしたけど、  これもなかなかのイケル的やったわ。 飯は大いに美味しいわ。  なかなかのもんやわ。

西川氏 なるほど。 学会の方はどうですか?

おっさん まあええ感じとちゃうか。  今回もまたギリギリ間に合った的な論文やったけど、なかなか好評やったし。  新たにいろんな人と知り合えたし。 来て良かったわ。

西川氏 良かったじゃないですか。

おっさん まあな。  学会に来て誰かと知り合うというのもええが、 再会するというパターンが増えてきたのがええ感じやな。  いわゆる常連みたいなもんやけども。 昔はさっぱりやったからなあ。

西川氏 おっさんが学会なるものに 参加し始めたのは確か2000年の京都での国際学会でしたよね。

おっさん そうや。 あれは 卒業の1年前やった。 学生の身分で参加したのはアレだけやな。  わしのやってた研究にはお金がついてなかったから、 どこにも行かれへんかったんや。 教授がわしの 出した結果を使って論文にして発表したことはあったけど、 わしの名前は出してくれへんかったし。 

西川氏 それって結構ヤバイですよね。 普通は  卒業時にいくつかの論文があるもんでしょう。 そんな状況でよく 研究の道に進もうと決心しましたね。

おっさん アホやなあ、お前は。  それは論文の数で決めるもんやないで。 それはアイデアを出せるかどうかで 決めるんや。 論文が一杯あっても、それが全部教授のアイデアやとしたら 意味ないがな。 1人になったら何も出来へんってことやからな。  事実、わしと同級生の学生で、わしよりもはるかに多くの論文を書いてた奴は 「俺には創造力がないからバイビー」と言って卒業後すぐに研究の道を外れたがな。  それで立派に別の道で活躍しとるがな。 そんな奴もおれば、 変に論文が多いから勘違いして研究の道に進んだけども、 1人になったとたん何も出来ずに消えていく奴もおる。  結局はアイデアよ。 そして己の能力を客観的に見極めることよ。

西川氏 でも、おっさんは その最初の学会以前は論文は無かったんでしょ?

おっさん 発表できんかっただけで、 それはもういろいろ書いたがな。 結局全ては個人的な文書ということになってしもたけどな。

西川氏 学会誌に投稿すれば良かったじゃ ないですか。 

おっさん 教授のおっさんの要求が高いんや。  一応名前を入れなあかんかったし。  それはもう、なかなか満足せんからな。 それは今でもそうで、 今のところ論文2つが教授のおっさんの引き出しに眠ってる状態や。

西川氏 でも、それじゃあこの先仕事を 見つけるのに不利じゃないですか?

おっさん そらあそうやろ。  しかしやなあ、さっきも言うたように、それは論文の数ではないわけや。  インパクトのあるアイデアを提供できるかどうかなんや。  幸い、わしは今のところ毎年学会に来れて、毎回違うアイデアを提供してきてる。  ええアイデアであれば、それは必ず誰かの目に留まって広まっていく。  そうなっていけば認知されていくし、取り敢えずOKやろう。 他人のアイデアを使って 二番煎じの研究しかできないアイデアの無い研究者はいずれ淘汰されるし、 そんなパクリはすぐにバレるもんや。 それよりも本質で勝負するんや。  アイデアや。 皆が気づかなかったことを指摘したり、 新しい考え方・解釈を提供したり、そうやって他の研究者に有益な 情報を与えてその分野の発展に貢献できるかどうかや。 ここが大事なところなんや。 

西川氏 (学会中だからなのか、 真面目に語ってるなあ) 分かりますけど、でも、それで仕事が見つからなかったら 意味ないじゃないですか。

おっさん ええがな、そんなもん。 

西川氏 えっ? 見つからなくてもいいんですか?

おっさん 何を言うとんねん。 人をバカにすな。  わしがこれしか出来ない人間みたいな言い方しやがって。 その分野で俺が必要ないというならば、 別の分野に移ればええがな。 単純なことやがな。 分野といっても、それは別に 研究でなくても、食堂を開いたり、作家になったり、コンビニの店長になって 日本一のコンビ二を目指したり、なんでもできるがな。 何も必死になって 1つの分野にしがみつくことはないがな。 実際、食堂はほんまにやってみたいし。

西川氏 (本気で言うてんのか?) まあねえ、 それはそうですけども。

おっさん 必死になりすぎるのも問題や。  見苦しいってなもんでな。 どうやら自分は必要とされないようだと思えば、 別のオプションを考えたらええんや。 なによりも、必要とされるところで活躍するのが 一番幸せやで。 そういう自分の居場所を見つけるのが人生ってもんや。

西川氏 (ちょっと酔っとるな) なるほどねえ。  いやあ、いい話を聞かせて頂きましたよ。 確かにおっさん食堂ってのには 興味がありますね。(いまどき食堂という単語を使うのも珍しいが) もちろんおっさんの レシピ論文を基本にするわけですね。

おっさん そうやがな。 最近は全然 書いてないけども、レシピはいろいろあるさかいにな。 いやあ、ちょっと想像しただけでも 身震いするわ。 大きな声で「いらっしゃーい!」って言いたいなあ。  うわー、めっちゃ言いたいわー。 

西川氏 そういえば高校生の頃に中華屋でバイトしてたんですよね?

おっさん そうやがな、懐かしいがな。  堺市浜寺諏訪ノ森町の白鳳(はくほう)という店や。 いらっしゃいませーって言うてたがな。  ああー、言いたい! あー、めっちゃ言いたくなってきたわ。

西川氏 (言うたらええがな。ほんまアホっぽいなあ) あっ、 じゃあ、 遠慮なく言っちゃってくださいよ。 どうぞ、どうぞ。

おっさん おっ、そうか。 すまんなあ。  ではお言葉に甘えて。 いらっしゃーい! いらっしゃい! 毎度、おおきに!  どうもー! すんませーん! おおきに、どうもー! いやっほーい!  うほっほほーい! ひゃっほほーい! プー、プー! んぎゃー、んぎゃー!

西川氏 (あっ、アホや) いやあ、 でも私としては研究を続けて欲しいですね。 確かに他にもいろいろとやりたいことがあるのは 知ってますけど。 巷でも、おっさんは隙があったら道を変えようとしてるともっぱらの 噂です。 でもまあ、恐らくこのまま。。。

おっさん うーんこ、うーんこ! うーんこ、うーんこ!

西川氏 (アホ過ぎる。。。) それじゃあ、また アナーバーでお会いしましょう! それじゃあ! [ガチャッ! プーッ、プーッ、プーッ。。。]

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