平成23年8月13日のおっさんインタビュー

西川氏: 最近どうですか?

おっさん: まぁ、ぼちぼちやな。

西川氏: またもや人生の岐路に直面しているよう ですね。

おっさん: まあな。 ただ、一筋の青春な光が見えてきた から、首の皮一枚で生き延びるかもしれん。 いずれにせよ、一つの転換期が来たな。

西川氏: 今までもいろいろありましたが、よ くここまで生き延びてますね。

おっさん: 何やそれ? 人を死にかけのカブトムシみた いに言うな! わしは常にいつ消えても構わんという覚悟を持ってやっとるんや! 人に泣いて懇願したり、媚を売ったりしてまで 生き延びても、そんなものは青春でも何でもないわ! 実力で生き延びてこそ価値がある んや! だからこそ、大学院時代は専門書を買いまくって読みまくり、 気になることは納得いくまで調べて考えて、書けそうだと思ったプログラムは全て書いて、 思いついたアイデアは全て試して論文的な形で書き記し、やらんでもええことを山ほどやっ たもんや。 ポスドク時代も、書けそうだと思ったことを書き続けて「青春の高校数学」 全3巻を書き上げたし、作れるとわかった歌も作りまくったし、思いついたアイデアは どんどん試し、それはもう山ほどいろんなものを創り上げたもんや。 フルタイム研究者 となってからも、片手間活動を続け、さらに時間外で独自のアルゴリズム開発の研究を続 けてきた。 とにかく、やらなくてもいいことをやりまくってきたんや!

西川氏: (だから何やねんな?) はい、そ うでしたね。 で、それが何か?

おっさん: だから、それが人生の岐路で大きな役 割を果たしてきたんやないかい! お前はアホなのか! 最初のポスドクを見つけたのも、 ある教授に「確か、君はこういうプログラムを書いたことは無かったよね?」と言われて、 「いやいや、それは趣味で書いた経験があるっすよ。 知ってるっすよ、大丈夫っすよ!」 「え、マジで? だったら話は早い。君を雇うことにしよう!」となったし、 ここNASAに来ることができたのも、面接でのプレゼンテーションで今までやったことを全 て話し、「君、これ全て一人でやったのかい?」「モチのロンですわ。まだまだこれから えらいことになりまっせ!」とかまし、「これだけのアイデア、知識、そしてプログラムの経験があるな ら話は早いね!」となって、その後ちょっとモタモタしたけども、「わしを雇わなかったら、誰を雇うねん!」 と思ってたら「おっさん、カモーン!」となったがな。 2009年に書いた本も、それまで 何か思いつく度に書き溜めてきたノートが山ほどあったからこそ、書けると思ったし、 書こうとも思えて、ほんまに書いたがな。 要するに、全ては余計なことを山 ほどやってきたおかげというわけや。 やらんでもええことでも、やれるのであればやっ てしまえ! やれるのに、やらんでもええからやらないというのは意味不明であり消息不明じゃ!

西川氏: (やれると思ってもなかなか時間が 無いもんやで。 ヒマなのか、このおっさんは?) そうですね。 やれることをやらなけ れば生き残れず、消息不明になりますよね。

おっさん: あたぼーちゃんよ! 生き延びるのも人生なら、 生き残れないのも人生。 生き残れないこと自体は問題ではない。 生き残れないとなったときに、最後の最後まであきら めず、やれることは力の限りやったのだという青春のストーリーが欲しいんや。 それさ えあれば、胸を張って新しい人生をスタートすることができるんや。

西川氏: (わからいでもないけど、燃え尽き てしまいそうやん。) そうですか、素晴らしいですね。 私も青春のストーリー人生を 送れるよう、やらなくてもいいことを一杯やりたいと思います。 では今日はこの辺で!

おっさん: おう! やらなあかんことを忘れるぐら い、やらんでもええことやりまくれ! それで首になっても、わしのせいにするなよ! はっ はっはっは!

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