平成24年8月23日のおっさんインタビュー

西川氏: 最近どうですか?

おっさん: まあ、ぼちぼちやな。

西川氏: また何か考え込んでますね。

おっさん: 研究でちょっと困難な問題にぶち当たってしもて、 どう解決するか考えてるんじゃ。邪魔やから、今日は帰ってくれ。ほらほら、あっち行け。シッ、シッ。

西川氏: (失礼な) そういうのって、結構もうすでに誰かが考えてたりするんじゃないですか? 同じような問題を扱った論文があるはずですよ。論文を探したらどうですか?

おっさん: うるさいわ! 誰かがやってるかもしれんけども、わしは自分で考えるねん! 何か問題があったら似たような問題を解いてる本を探してって、そんなフニャフニャ大学生みたいなことやってられるか! 研究者というのは、何でも独自に考えることが大事なんや。そうやって創造力を高めていくべきであり、またそれぐらいの創造力がないような者は研究者になる資格ないわ! 帰れ、アホ!

西川氏: (ほんまにアホなおっさんやで) それは違いますよ。 それは先人の努力への冒涜ですよ。おっさんの研究は数多の先人達の努力の上に成り立っているんです。 限られた時間の中、数々の問題に立ち向かって、それらに答えを見いだしてきた先人達が存在するんです。先人と言っても、それは現役の研究者かもしれません。数年前、あるいはほんの数ヶ月前に誰かが解決して論文にしてるかもしれませんよ。 そんな彼らの功績に見向きもせず、何でも自分で解決するというのは間違っています。もしそうやって自分で解を見つけたとしたら、どうするんですか? それを論文にして、自分の功績にするんですか? それはダメでしょ。それはおっさんよりも以前に解を示した人の功績でしょ。

おっさん: まあ、そう言われたらそうかもしれんけども。でも、創造力が、その自分の努力が、、、

西川氏: ダメです! 卑怯です! 他人の論文をきちんと読んで、その功績をきちんとたたえてこそ立派な研究者です。本当に創造力があるなら、そんな中でも今まで誰も思いつかなかったアイデアを出せるはずです。さあ、まずは論文サーチから始めて、それでも何も見つからなければ自分で考えなさい。たとえ文献が見つかっても、その上でそれらを凌駕するようなアイデアを出せばいいんです。おっさんは立派な研究者です。おっさんなら出来るはずです。私は信じています。では今日はこの辺で。

おっさん: そうか、わしは立派なのか! よっしゃ、やったるで! 論文いっぱい見つけて、いっぱい褒めてあげるぞ! でも、最後はわしのアイデアで全てひっくり返してやるけどな! はっはっはっは!

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