おっさんインタビュー


平成16年12月13日のインタビュー

西川氏 最近どうですか?

おっさん まぁ、ぼちぼちやな。

西川氏 早速ですが、おっさんはおっさんと名乗ってますが、 まだ30代前半ですよね。まだ若いからおっさんを自称するのは 早いんじゃないかという声があるのですが、 ご本人としてはどのように考えておられるのでしょうか?

おっさん お前はいつものようにアホやなぁ。 ほんま可愛いなぁ。あのなぁ、 ”おっさん”っていうのは作家名やないかい。 いわゆるペンネームじゃ。別に、わしがおっさんやさかいに ”おっさん”と名乗ってるわけやないがな。ときどき アルファベットで書いてるやろ、Ossanって。 いうたら、車のNissanみたいなもんや。あれも、 誰かの兄さんやからニッサンと名乗ってるわけやないやろ? それと一緒じゃ。だいたい、ニッサンがニッサンと名乗ってるからといって 「へぇ〜、じゃぁ、誰かの兄さんなんだ。」とは誰も思わんで。

西川氏 それは違います。 ニッサンと兄さん。ちょっと似てますけど、ちょっとだけです。

おっさん ウルサイやっちゃのう。だいたいでええやんけ。

西川氏 いえいえ、それはだめですよ。 なぜ”おっさん”なのか、答えてくださいよ。

おっさん そない深く考えてつけた名前やないから、 わしもようわからんわ。昔、中学3年生を教えてたときに、 あれは確かMiss. Emino Gucciらのときやけども、 たこ焼きの作り方を開発して、彼らが教えて欲しいというもんや さかいに、これはちょっと文章にしておこうとおもって レシピ論文を書いたんや。それがレシピ論文の処女作や。 そこにアホなこと一杯書いてたし、彼らの家族に見られたり したら恥ずかしいやろ。せやから、ペンネームと してテキトーに”おっさん”と書いたんや。あれが全ての始まりやったんや。 せやから、知らん。何の意味もないし、ただ恥ずかしいから 本名を書かんかっただけや。その後、HPを開くことになったが、 そこで名前を変えても良かったんやけど、じゃんくさいしそのまま やったったんや。

西川氏 そうだったんですか。 ってことは、ペンネームはなんでも良かったんですね。

おっさん まあな。”おばはん”にしてたらもっと 面白かったかもな。

西川氏 はいはい。しかし、人間は年をとりますからね。 いずれは本物のおっさんになるわけですよ。

おっさん そやで。正味な話、30代とはいえ、 わしのおっさん化は着実に進んでるぞ。

西川氏 そうなんですか?

おっさん お前もわかるやろ。だいたいからして、 20代後半からきよる。まず、20代後半になって 20代前半のときの写真を人に見せたら、たいがい 驚くもんや。「これ誰?」とか「わっかいなぁ」とか 言うてな。もう顔が変わってきとるんや。 ある意味、顔がヘタってくるんやな。昔のようにピチピチ ではないわけや。ちなみに、この物悲しさを歌ったのが 名曲「ワンダーランド 」や。

20代前半の頃は、昔の写真言うても高校生とか 中学生とかの写真やろ。まだ大人ではないわけや。 せやから「俺も大人になったなぁ」ぐらいにしか 思わんし、大人になったということで喜びを 感じたりするわけや。しかし、一旦大人になったら 後は老けていくだけや。いわゆる下り坂やな。

西川氏 (下り坂は単なる一つの解釈やけども、まぁ ええわ。ここは流しとこ。) なるほど。単に太ってしまった というような場合もありますが、 確かに、30超えると若者には見えないですね。 最近の大学生なんかを見ると、私も「こいつらツルツルやなー」と 思うことがありますよ。

おっさん せやろ。ほんで子供ができたりなんかしたら、 もうそれはトドメを刺すことになる。お父さんと 呼ばれるわけやからな。ほんで、よその子や親戚の子に 何々君のおっちゃんと呼ばれるわけや。 ほれ、もう立派なおっさんやがな。 おっさん化が進むのは。結婚だけではマダマダや。 おっさんは子供によって作られると言っても 過言ではない。

西川氏 なるほど。しかし、若さを保とうと努力すれば、 ある程度は食い止められるでしょう。

おっさん できるかもしれんが、そんなんしんどいがな。 だいたいからして、女の子やあるまいし、男がそんなことしてもしゃーないがな。 若者っぽい化粧したり、若者のファッションを真似て ミニスカートはいたり、そんな格好で若者の溜まり場のデスコとかに 繰り出して若い兄ちゃんに色目使ったり、そんなことしてもしゃーないやろ。 「なんやこのおっさん。気色悪ぅ〜。」て思われるだけやがな。

西川氏 (努力の仕方を間違っとるがな。わざとやろ?)  いや、まぁ、そこまでやったらやりすぎですけどもね。 いや、その、若者と接する機会を持ち続けるだけでも、多少は若さを維持できるのでは ないかとか。そういう考えもありますよね。

おっさん それは逆やで。若者と接すれば接するほど、 それが若ければ若いほどおっさんを実感することになるやろう。 おまえ、幼稚園児と一緒に遊べるか? 遊べるかもしれんが、 それは「おっさん」としてやろ。同じ幼稚園児として一緒に 遊ぶことは不可能や。幼稚園児と一緒に駄菓子屋なんかにいってみ、 どう見てもお父さんと思われてしまうがな。「おばちゃん、 うまい棒ちょーだーい!」と、どれだけ 可愛く言ったとしても、おばちゃんに気持ち悪がられるだけや。 または、「それ僕のおもちゃやんけ。返せやー!」などと 言いながら、幼稚園児とおもちゃの取り合いなんぞをしようものなら、 幼稚園の先生に気持ち悪がられるぞ。結局のところ、 自分のおっさん加減を再確認し、どんどんおっさんの坂を転げ落ちる ことになるわけや。

西川氏 (相変わらず極端なやっちゃ)  幼稚園児は極端だと思いますが、まぁそういう考え方 もできるでしょう。ということは、結局のところ子供がいるので おっさんはやはりおっさんであると、まぁこういうことですね。

おっさん 簡単に言うてしまうと、そういうことになってまうなあ。 簡単に言うって、ほんま面白ろない。わし、そういうのん好きやないねん。

西川氏 それは分かりますが、ここは泣いて頂いて。 もちろん、”おっさんとは何か”という 哲学的疑問を避けてきておりますので、厳密な意味では 何もはっきりしていないのですが、そこは だいたいでいいでしょう。

おっさん ただ、これだけは言うとくぞ。 わしはおっさん化していくことを悲しいことやとは思ってないぞ。 逆にワクワクしとるんや。 正味な話、高校生の頃からおっさんに憧れてたんや。 少なくともわしの周りの奴らはそうやった。 せやから、わざとおっさん言葉を使って、帰るときには「ほな、いにまっさ!」、 礼を言うときは「おおきにな」、外で誰かと会えば 「こんなとこで何してまんの?」とか言うてたもんや。 おっさんっていうのはええもんなんや。 気楽で、おもろうて、ちょぴり下品で、臭くて、脂ぎってて、アホで、 そのくせ偉そうで、ときには頑固で。そういうのが”おっさん”なんや。 ある意味、紳士の反対やな。 関西の若者の中でよく使われる突込みに 「それ、おっさんやん!」とか「おまえ、おっさんやなぁ。」というのがある。 もちろん言い方にもよるけども、それは決して心から馬鹿にしているわけではなく、 ちょっぴり羨ましい要素が入ってるんや。 言われたほうも、ちょっぴり嬉しいんや。それがおっさんなんや。 せやから、わしはおっさんになっていくのが楽しみなんや。 確かに30代は見た目は、まだちょい若いかもしれん。せやから、まだ完全には おっさんにはなってない。一目で分かるほど完全に おっさんになる日を夢見て、日々努力を続けてるというわけや。

西川氏 なるほど。関西の若者といっても いろいろでしょうけども、そういう傾向が存在することは 否定しませんよ。実は、私もおっさんに憧れてた 方なので。

おっさん そうなんか! お前も仲間やったんや!  そうやったんか! わしは嬉しいぞ! イエ―イ!  いやっほーい! いやっほーい!

西川氏 (アホさ加減は完全に出来上がっとるわ)  それでは、今日のところはこの辺で。

おっさん 何を言うとんねん。今日も一杯いくぞ。

西川氏 そうですか。じゃあ、行きますか。今日は私がおごりますよ。

おっさん そんなん当たり前やんけ。さあ、いくぞ!

西川氏 んっ、まぁ〜、当たり前なのでしょうけども。。



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